'Tis Not Eaten When Rotted.
獏の軌跡

三日月の手前
薄く棚引く一線は
アリクイの鼻をした
獏の軌跡

暗幕に包まれた街で
夜毎に誕生する
二重螺旋の物語の
リボソームを 拾い上げる

空に打ちあがらない
鮮やかな花火達
虫の声の静けさが
深層心理に溶けて行く

日常に握り締められた
頭蓋骨の内側が
明日の世界へ
砂浜の波のように 紐解かれる

獏が一生回り続ければ
彼は一生食いっぱぐれない
夜の下へ
太陽の反対へ

一周した後
ここに辿り着いた時、
昼の記憶がご馳走になる
その瞬間に彼らの日常を知る

果たして、
どちらの時間が連続しているのか
どちらの時間が現実なのか

今日もめぐり合う
誰かにとっては特別な夢

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